Abenomics Sputters in Japan

米ウォールストリート・ジャーナル紙がアベノミクスが息切れしていると社説で掲載。

【社説】アベノミクス、今こそ再考の時

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トルコのイスタンブールで記者会見する安倍首相(14日) Photo: osman orsal/Reuters

日本は過去7年間で5度目のリセッション(景気後退)に陥っている。安倍晋三首相が3年前に政権に返り咲いてからは2度目のリセッションだ。首相は日本経済の停滞に終止符を打つと公約したが、その目標は達成できていない。今こそ再考の時だ。

アベノミクスの「3本の矢」は、財政出動と金融緩和で始まった。その結果、日本の公的債務残高は年末までに対国内総生産(GDP)比250%に達する勢い だ。日銀は年間約80兆円規模の国債購入を実施しており、これは米連邦準備制度理事会(FRB)以上に急進的な量的緩和だ。それでも、銀行各行は融資を増 やしておらず、デフレは続いている。

3本目の矢である構造改革が、日本にとって持続的景気拡大の唯一の期待だった。電力・ガス業界の自 由化や移民受け入れの幾分の拡大、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意などは構造改革の目玉と言える。首相はまた、企業統治改革の理念を受け入れ、 社外取締役の選定を明記する「コーポレートガバナンス・コード」(企業統治指針)を導入した。

しかし、首相が改革に向けた措置を一歩進 めるたびに、片足は日本株式会社の政治経済学に突っ込んだままとなっている。2014年4月には首相は不本意ながら消費税率を3%引き上げて8%とし、政 権発足後初のリセッションに陥った。より最近では、子育て支援や社会保障の充実を打ち出した。これは政治的には人気があるものの、経済的には効き目がな い。

首相はまた、正社員の解雇を難しくして年功序列の賃金体系を促している労働契約法の見直しにも失敗している。非正規雇用は不完全な一時しのぎに過ぎず、2層式の労働市場の効率の悪さは深刻だ。

そのために日本の労働市場の緩みが覆い隠されることにもなっている。失業率3.4%という公式の数字は労働市場のひっ迫を示唆しているが、最近の雇用拡大はほぼ全てが非正規の雇用者で、総就業時間は減少している。

社外取締役の選定を明記する企業統治指針はうまくいったほうだ。今日、日本企業の内部留保は約300兆円に達しており、この数字は経営者が利益につながる投資を見出せず、将来についていかに悲観的かを物語っている。

多くの国では株主は、配当もしくは自社株買い戻しという形で、利益につながらない内部留保を株主還元するよう企業に要求する。しかし、日本の企業経営者た ちは株式持合いや緩い企業統治規定のために、こうした圧力から保護されてきた。従って、日本の経営者は将来の損失に対する保証として現金の保有を好んでい る。

また、円相場は12年以降で約30%下落しているものの、日本ではその恩恵はほとんど得られていない。輸出企業は為替差益分を内部 留保に回し、円安によって日本人の消費力は奪われている。企業は生産の海外移転を継続しているが、それは一部には労働市場規制への埋め合わせの意味合いが ある。

労働市場を解き放つという巧言こそあふれているものの、改革の公約が果たされていないことは、実際にはアベノミクスが古いシステ ムをてこ入れする土壇場の努力であることが示唆されている。日本経済新聞社が実施した世論調査で、アベノミクスによって今後景気が「よくなると思う」との 回答が25%にとどまったことも驚きではない。首相が真の改革を推進しなければ、近く、首相自身が行き詰ることにもなりかねない。

【社説】アベノミクス、今こそ再考の時 http://on.wsj.com/1Mjt9Om @WSJさんから

—————————(原文)—————————

Abenomics Sputters in Japan
Failure to push structural reform leads to another recession.

Japan is in recession for the fifth time in seven years, and the second time since Shinzo Abereturned to office three years ago. The energetic Prime Minister who promised to end his country’s stagnation is failing at the task. It’s time for a rethink.

Mr. Abe’s economic plan consisted of three “arrows,” starting with fiscal spending and monetary easing. The result is a national debt set to hit 250% of GDP by the end of the year. The Bank of Japan is buying bonds at a $652 billion annual rate, a more radical quantitative easing than the Federal Reserve’s. Yet deflation continues because banks haven’t increased lending.

The third arrow, structural economic reform, offered Japan the only hope of sustained economic growth. Its best features include an effort to liberalize Japan’s electricity and gas industries, a somewhat more welcoming approach toward immigrants, and Japan’s participation in the Trans-Pacific Partnership free-trade deal. He has also embraced the cause of corporate-governance reform with a new code that encourages companies to add independent directors to their boards.

Abenomics Sputters in Japan – a WSJ editorial http://on.wsj.com/1OcyibO @WSJさんから

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